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あたしはおにわでおしっこしたいくるみさん。ハウスのトイレの上でやっても気もちよくないもの。やっぱりおしっこは外で、それも、しばふの上でやるにかぎるのよ。
だから朝からこうやって、パパとのバトルがぼっぱつするの。以前はあたしのけなげさにこんまけしていたパパも、最近はしぶといの。
いろいろたいへんなのよ。あたしも。
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あたしはおにわでおしっこしたいくるみさん。ハウスのトイレの上でやっても気もちよくないもの。やっぱりおしっこは外で、それも、しばふの上でやるにかぎるのよ。
だから朝からこうやって、パパとのバトルがぼっぱつするの。以前はあたしのけなげさにこんまけしていたパパも、最近はしぶといの。
いろいろたいへんなのよ。あたしも。
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あたしはきほんてきにおぎょうぎのよいくるみさん。 パパとママのごはんは、おねだりしないの。
でも、あたしの好きなものが出たときは、そわそわしちゃう。 そして、好きなものレベルによって、そわそわ度合いもかわってくるの。
今、あたしが一番はげしく 「ちょうだい」 こうげきをするのは、サンマ。
もうね、とにかくね、パパとママがサンマを食べているときだけは、あたしはおとなしくできなくて、お部屋の中をそわそわしっぱなし。 パパとママの足もとをうろうろしては、くぃーんくぃーんきゅうーんとお鼻が泣いちゃうの。
あたしはサンマのおいしい秋が、とっても好き。
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あたしはデリケートなくるみさん。いくらごはんが大好きでも、おうち以外の場所に行くと、とたんにしょくよくがなくなるの。
この前、ママのジィジのおうちに泊まった。 でも、あたしはなれしたしんだおうちじゃないのと、ケージから出してもらえなくてむかついたのとで、しょくよくがなくてごはんを食べなかった。
「ま。そのうちお腹が空いたら食べるだろ」と、パパはあたしをむし。
あたしはよけいにむかついて、ベッドのもうふでごはんをかくしてしまうことにした。
いつものように、お鼻でふんふんってね、もうふを押しやるの。
ふんっ。ふんっ。
あらあらどうしてかしら。もうふがぜんぜん動かないわよ。こまったわねちょっと。 ふんっ。ふんっっ!
この前、ヤスダヨーグルトのちょくばいじょというところに行ってきたの。もっともあたしはれいによって、お店の中には入れなかったのだけれどね。ヤスダヨーグルトは、ふだんママがスーパーで買ってくるとくばいヨーグルトとはちがって高いそうね。
ママがちょくばいじょでしか食べられないアイスと、それから、「おとくようパック」というものを買ってきた。そして今朝、パパとママのおすそわけをもらったの。
右と左、二本ならべてこうごにペロペロするという、さいこうのぜいたく。
もうね、ヨーグルトがとろりとして、しかも、のうこうなお味で、あたしはひょうじょうがうっとりするくるみさんだったの。
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あたしはわがやの安全と平和と守るのがおしごとのくるみさん。 だから、ある時はガードマン・くぅ。あるときはめいたんてい・くぅになるの。
パパが外から帰ってきたら、よからぬことをしてこなかったか、まずはチェック。 パパは 「いったいなにをそんなにクンクンしているのかなぁ」とふしぎそうだけれど、その理由はあたしだけが知っているの。
あたしのお気に入りだった『竹やしき』
この前のたいふうでこわれちゃったんだって。かなしいわ。
「正義の味方なら、マントが必要でしょ」と、ママ。
あたしにはなにがなんだか分からないわ。だいたい、安っぽいわよこのマント。
さっそうと走ってみたわ。こんなかんじで、いいのかしら?
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あたしはたいていの場合、パパの近くでおひるねしたり、おひざの上に乗ったりしているくるみさん。ママから「くぅちゃん、遊ぼうよ」と言われても、聞こえなーい。
でも、台所でいいにおいがしはじめると、すぐにかけよっておねだりをする。 ところがせっかくあたしがきてあげているというのに、ママはふきげんなの。 よくわからないわね。あたしがいったい何を悪いこと、したというのよ。
パパの古いネクタイをもらって、『サラリーマン・くぅ』になってみた。
あー、キミキミ。こまるね、毎日こんなてぬきのごはんばっかりじゃ。たまにはあぶらのしたたるステーキでも、もってきなさい。
え?おしごとはそうじゃないの?
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このまえ、雨がふったばかりのお外でびちゃびちゃになった。それからというもの、あたしはパパとママから、「くっちゃい。くっちゃい」と言われ続けているくるみさん。 なによしつれいね。 だったらシャンプーしてよ。
って、たんま。今のは聞かなかったことにしてね。 あたしはシャンプーが好きじゃないくるみさんだもの。
今日のパパはキアイじゅうぶん。うらわれっずをやっつけろー。だって。
やっぱりよけいなことは書くべきじゃなかったのよね。
くっちゃいくっちゃい言われたあたしは、けっきょくシャンプーされたの。 でもね、以前だったらシャンプーのさいちゅうはこうちょくしていたあたしも、さいきんは「ぷるぷるっ!」って、するの。 ママへのささやかなていこうのあらわれってやつね。
ぬれた体がきもちわるくて、あたしはおふろばから上がってくるとおおさわぎ。 あっちこっちにこすりつけるの。 すぐにパパにつかまえられて、ドライヤーでぶぉぉぉぉって、される。 いちおうがまんするけれど、でも、すきをみてにげようとする。 ま、むだなていこうなのだけれど。
シャンプーもドライヤーもきらいだけれど、ぽかぽかのお庭で、おひざの上で足の毛を切ってもらうのは、好き。
こんなときでもカメラ目線をわすれないあたしなの。
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あたしのしゅみは、おひるねと足ペロペロ。 「ばい菌が繁殖するからやめなさい」「足がくっさくなるからやめない」とおこられても、なかなかやめられないのよね。なんでかしら?
あたしがいっしょうけんめい足をペロペロすると、力がこもるのか、「ぐっ。ぐっ。ぐぐぐ」と音がする。 パパに言わせると、「冬の朝、パウダースノーを踏みしめているときの音、そっくりだ」だって。
それはほめられているのかしら。
よくわからないけれど、あたしは今日もパパとママの目をぬすんでは、足ペロペロをするの。
あさがおのタネがしゅうかくできたわ。でも、食べられないからどうでもいいのだけれど。
秋になって、パプリカがみごとに色づいたわ。だから今朝は大しゅうかくの朝。
黄色のパプリカ、オレンジのパプリカをはさみでぷちん。まだ緑のパプリカはそのままね。はやく色づいてね。
スーパーで買うと1つ100円だって。「今までのとこれとで、元はとれたかなぁ」とママ。
「パプリカは多年木。うまく冬越えさせられれば、来年まるもうけ」だって。
うーん。どうかしら。新潟の冬はてごわいわよ。
バァバのおうちから、きんもくせい というものをもらってきた。 とってもいいかおりね。くんくんくん。
あまりにいいかおりで、あたしはついつい
もしゃもしゃとかじって、ママにしかられたわ。なによ食べ物じゃないの? つまんないわね。
少しだけはちに植えてみた。根がはるかしら?
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「くぅちゃん! これじゃあ虫歯になっちゃいます!」
あたしの歯を見たママがさけんだ。 最近ちょっとパパとママのものを食べすぎたみたいで、しせき というものがついているんだって。 体重もふえて、きのうからごはんとおやつは減らされるし、さんざんだわ。
ねえママ、体重と しせき がつかないおやつをちょうだい。
え? そんなものがあったら苦労はしない? あらあら、やれやれね。
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「ねぇ、おいしいもの、なにかちょうだい」、とママにおねだりすると、「ママはくぅちゃんの『つごうのいいときだけ女』じゃありません!」 と怒る。
それなのに、ママは寒いときにあたしをだんぼうきぐがわりにしようとするの。 あそんでもくれないし、さんぽにもつれていってくれないというのに、しつれいだわ。あたしだって『つごうのいいときだけわんこ』じゃないわよ。ふん。
きのうのにいがたはとてもいい天気。
あたし知っている。これって、こはるびより と言うのよね。
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あたし自身はこんじょうなしで歯ごたえのないわんこさんなのだけれど、でも、食べ物は歯ごたえのあるものが大好きなくるみさん。 だからナシが大好き。甘いのもいいのだけれど、あの、しゃりしゃりとしたしょっかんが、さいこうね。
今日の夕食のデザートも、ナシかしら。
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パパとママがごはんを食べている足もとで、けなげにじっと、「ねえ、少しでいいからちょうだい」光線をはっしていたのに、ちょっとももらえなかった。
かなしいの。
あたしはまっくらなパパのお部屋にトボトボひとりで入ると、「悲しみの歌」(さくし・さっきょく、くるみさん)を歌うの。 そのうち録音にせいこうしたら、みなさんにもお聞かせするわね。
「くぅちゃんは、パパの金魚のフンですね」
あたしはママにいつも言われるの。
パパがあっち行けば とっとっとっと と付いていき、パパがこっち行けば、とっとっとっと と付いていく。
昨日は、「だるまさんがころんだ」 の練習をしたのだけれど、体は止まっても、しっぽがプンプンと動いているからダメだって。
やれやれ、むずかしいことは、あたしにはむりよ。