きのうからあしたまでの三日間は、にいがた祭りなの。
きのうの夜は、「だいみんようながし」というものがあるので行ってきたわ。みんようながしということばはにいがたでしか通用しないみたいだけれど、ようするにおおぜいの人がどうろでやるぼんおどりのことなの。
これはにいがたしのシンボルの、ばんだい橋。クルマを通行止めにして、おおぜいの人がおどっていたわ。
そして今日は、まだ午前中から出かけてきたわ。あたしはあつくて舌がだらりんだったわ。
ばんだい橋の上では、いろんな人がいろいろなかっこうをして、ぎょうれつで歩いていたわ。
それにしても今年のぎょうれつはいつもより見物人が多いらしい。どうしてかしら? じっさい、ママもなにかとくべつな目当てがあるらしい。ところがパパは、めんどうくさいなぁ。あんなのどこがおもしろいのかさっぱり分からない。という顔をしているのだけれど…。
しばらく待っていたら、ひらひらしたドレスを着た人たちが先頭に立って、音楽にあわせておどりながらこっちに歩いてきた。見物していた人たちがいっせいにカメラをかまえはじめて、ママの目がキラキラとかがやきはじめて、そして、パパはますますうんざりした顔になった。
クルマの上で、なんだか大きな2匹のネズミがおどっていたわ。あれがみんなの目当てなの? あれは食べられるの?甘いの?からいの? あたしは食べられるもの以外はきょうみないわよ。
あのネズミは今年のにいがた祭りのとくべつゲストらしい。ママはあのネズミが大好きで、パパは大きらい。こまったわね、あたしはどうすればいいのかしら。
でもね、帰りにパパはあたしにこっそり言ったの。
「なぁくるみ。おまえさ、あのネズミみたいに、人間のガキに向かってちょっと手を振るだけで札束がっぽりもうかるくらいの人気者になってくれないかな? そうすれば毎日でもお肉たべさせてあげるよ」だって。
そうね。それはなかなかいい考えだと思うわ。

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